天気予報が当たり、全国的に雨天になった11月17日(土)、朝8時30分過ぎになると阪急茨木バス停2番乗り場には、ハイキングの格好をして傘を差した中高年の男女が姿を見せ始め、55分発の忍頂寺行きに乗車した人は13名になった。「前日19時前のNHKの気象予報で17日午前中の降水確率が50%以上の場合は中止」としながらも、その場合でも「キリシタン史料館見学は可」であり、「当日の状況によっては希望者のみで短縮コースも検討する」と、参加予定者には事前にアナウンスされていたため「雨ニモ負ケズ」メンバーが集まった。
一行は千提寺口バス停から15分程歩いて「キリシタン遺物史料館」に到着、学芸員2名の出迎えを受けた後、「キリシタンの伝来と茨木」「隠れキリシタンと遺物発見秘話」等のビデオを鑑賞した。晴天であればダイジェスト版の予定であったが、この日は40分近くフルで見ることになった。遺物発見の最大の功労者である藤波大超氏(中18回)のユーモラスな解説・説明の場面では、思わず笑い声が起こっていた。
かなりの雨になってきたが、11名はビデオの中でも紹介されていた「キリシタン自然歩道」を歩くことを選択、「竜王山荘」へと向かった。約30分で到着、貸切り状態の中、注文した食事が出てくるまでの間を利用して全員が自己紹介、和やかな雰囲気に包まれた。雨脚は一層激しくなってきており、竜王山頂への登山は無理であろうと誰もが得心できる状況になっていたため、その場でゆっくり寛ぎ記念写真を撮った後、1時40分のバスに全員乗り込んで帰路についた。海外の山の経験者から健康目的で参加したという人まで様々で、「また機会があれば」という雰囲気の中での散会となった。
「付記」
3月21日の毎日新聞の朝刊に、次のような「中世のキリシタン墓」の記事が掲載されました。
「府文化財センターは、19日 茨木市千提寺の新名神高速道路建設地で、中世のキリシタンの墓を発掘したと発表した。キリシタンの墓の発見は全国6例目。本州では、これまで高槻城趾と東京駅八重洲北口遺跡でしか見つかっておらず、中世のキリスト教文化の解明に役立つと期待される。現場は今回の発掘で、千提寺西遺跡と命名された。」