演題:「円空仏を描いて10余年 ~笑みの円空仏を観てみよう~」
- 日時:2020年2月15日(土)14時~16時
- 講師:熊田明彦氏(高12回)
- 参加者:43名
江戸時代初期に12万体もの仏像(木造)を彫った円空。熊田さんは、その仏像の慈愛に満ちた微笑みに魅せられたとのことです。サラリーマン時代に多忙で体調を崩して4か月休職されたとき、仏教書を読みあさり仏像を観に行くようにもなられました。その中で、高山市千光寺で円空仏に出会ってその虜になり、それから10数年にわたって模写を続けておられます。
円空は修行僧として北海道~近畿地方を行脚し、各地の寺院の住職や民衆たちと交流し、仏像を刻んで提供したそうです。現在、約5400体が確認されています。本格的な仏像だけでなく、多くの人々が身近に拝観できるように木の破片を削った「木っ端仏」も多く製作しましたが、当時の民衆に安らぎを与えと思われ、それらも今日まで大切に受け継がれてきています。
参加者の皆さんは休憩時間に展示されているスケッチブックや写真を熱心にご覧になっていました。そして、熊田さんとその同期の方がお土産用に準備されたラミネート加工された円空像模写の写真を1点選び、微笑みと共に会場を後にされました。
講演要旨 PDFでもご覧いただけます。→PDF