「大道無門」の額

2015年04月07日(火)更新
 
“母校創立120周年を迎えて”、貴重な資料を紹介します!
 
 久敬会館会議室に高碕達之助(中4)揮毫の「大道無門」の額が飾られている。昭和30年に本校の卒業生として初めて国務大臣に就任したのが高碕達之助である。その慶賀の年にちょうど本校も創立60周年という記念すべき節目を迎えたので、昭和30年1月27日に高碕の記念講演会が行われた。高碕は茨中時代の思い出、現下の日本情勢、そして野口英世博士の母堂の手紙をもとに青少年の将来の指針を示し、会場の在校生やPTA、久敬会員有志に多大の感銘を与えた。

 昭和30年2月発行の「久敬会報 第3号」の記事には、この「大道無門」が記念講演会当日に揮毫された、との記述があるが、額には「乙未中秋」とあるから季節が合わない。ちなみに「乙未(きのとひつじ)」は昭和30年の干支である。これは、あるいは、10月20日の60周年記念式典の時に揮毫されたのかもしれず、それなら季節は合うが、詳細は不明である。

 なお、校長室にも同じ額(それにも「乙未中秋」と書かれている)がある。
「大道無門」とは、『無門関』にある、何ものにも縛られず制約も受けない、絶対自由の境地を意味する禅語である。
psfuku
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