ミニ講演会Ⅲ「ノートの世界」開催報告

2024年02月10日(土)更新
◆ミニ講演会Ⅲ「ノートの世界」◆
講師 宮西純子さん (高36回)
   コクヨ株式会社 GST事業本部
日時 2024年2月10日(土)14:00~16:00
参加者 34名(会場) 7名(オンライン)

コクヨ株式会社で長年ノートの企画・開発に携わって来られた宮西純子さんをお迎えし、ノートの世界についてご講演いただきました。私達も茨高時代にお世話になったキャンパスノートは、2025年に50周年を迎える息の長いヒット商品。
「表紙」「中紙」「背クロス」という単純な構造ながらも、1975年の初登場から現在の5代目まで、代を重ねるごとに進化を続けて来ました。各代のこだわりは、
初代(1975年~):フラットに開く無線綴じ
2代目(1983年~):罫線の違いが一目で分かる表紙デザイン
3代目(1991年~):模倣デザインに対抗する独自性のあるデザイン
4代目(2000年~):粗悪品に対抗する高品質(破れない/背クロス)
5代目(2011年~):書ける背クロス、環境への配慮、より良い書き心など
また体験コーナーでは、筆記具のタイプに合わせた書き心地を追求した紙と5代目キャンパスノートの書き心地を参加者で体験しました。
この他に、ソフトリングノートの開発経緯、令和の時代の多彩なノートについて紹介されました。
PCやスマホが普及して手書きの機会が少なくなりましたが、手書きの楽しみは
まだまだ進化し続けることが感じられる講演でした。
資料はコチラから

 

  
久敬会

ミニ講演会Ⅰ「報道現場からみた移民社会日本のはじまり」

2024年01月30日(火)更新
◆ミニ講演会Ⅰ「報道現場からみた移民社会日本のはじまり」◆
講師 小林正典さん(高38回)  放送局勤務、関西大学等の非常勤講師
日時 2023年12月16日(土)14:00~16:00  
参加 21名
放送局に勤務されている小林さんは大学で講義をされたり、小学校で放送局の仕事についての出前授業をされることもあるようです。長年報道の仕事に携わってこられた小林さんのライフワークのひとつといえるテーマ、移民(問題)について、お話していただきました。 小林さんは以前、フィリピンのマニラと中国の上海に特派員として駐在されており、当時の貴重な体験を動画なども交えながら楽しくお話してくださいました。 また現在の日本は、在留外国人が約322万人、国籍別上位4か国は①中国②ベトナム③韓国④フィリピンとなっているそうですが、日本に住む外国の人たちに私たちはきちんと向き合っているでしょうかと問いかけておられました。 外国人技能実習制度のこれまでの問題点や新制度のこと、移民社会日本の始まりは1990年代入管法改正の日系人受け入れからとされているが、縄文時代弥生時代にすでに中国や朝鮮半島から日本に渡来した人々が大陸文化を伝えていた、というお話も聞きました。 多くの資料を準備してくださり、素人にもわかりやすくお話していただきました。
 
久敬会

ミニ講演会Ⅱ「今の時代だからこそ、フランス革命から学ぼう」

2024年01月28日(日)更新
◆ミニ講演会Ⅱ「今の時代だからこそ、フランス革命から学ぼう」◆
講師 薬師院仁志さん(高32回)
   社会学者、帝塚山学院大学教授
日時 2024年1月27日(土)14:00~16:00  
参加20名 
講演要旨
 社会学者としてフランス社会、フランス思想を研究しておられる薬師院仁志さんの講演は、フランス社会について描く、日本のメディアのイメージを覆すことから始まりました。頻繁に暴動が起こり、深刻な格差や人種問題を抱える社会と思われているが、死者は少なく、貧困率は日本より低く、「人種」という認識がない、また常に現状の問題について異議申し立てするために人々が立ち上がる社会である点が指摘されました。そしてフランス社会を支えるフランス革命からの思想的背景について、ルソー、モンテスキュー、シエイエスの著名な書物の理解の仕方がわかりやすく説明されました。とくにルソーの「社会契約論」は、選ばれた人間の決定と人民による承認を説いており、人民の代議士は、一般意思の代表者ではない、人民の使用人でしかない。単なる「投票」で数を争うことが危険である点が強調されました。講演の後も、フランス革命とフランス社会について議論が交わされました。
 
久敬会

2023年久敬会イベント 第1回 和歌山城散策「御三家の居城・和歌山城を散策する」

2023年12月19日(火)更新
◆2023年久敬会イベント 第1回 和歌山城散策「御三家の居城・和歌山城を散策する」◆
講師:寺西 貞弘さん(高25回) 
   元和歌山市立博物館館長、現在、立命館大学・関西大学等の非常勤講師
日時:2023年11月25日(土)11:00~15:00参加:17名
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和歌山城は、いつ・だれが築城させたのでしょうか?
答えは、1585年、豊臣秀吉が弟秀長に命じて造ったのが始まりです。その時、石垣は「結晶片岩による野面積み」でした。その理由は、短期間で築城するため、近くの紀の川南岸にあった「結晶片岩」を使ったのが理由です。石灯籠の部品も天守台の石垣に使われています。城の西側は砂が多く水がたまらないので堀が出来ず高い石垣となり、東側は大きな堀がある。地形環境に左右された城。等々。
坂の多い和歌山城を散策しながらの説明に、「あれ、ブラタモリ。そうか、寺西さんはNHKのブラタモリにも出演されてたんだ。」と時のたつのも忘れて聞き入ってしまいました。
今回の和歌山城の説明には、「最終氷河期(1億8千年前)の紀ノ川平野」から始まる細かな資料を用意下さり、「目から鱗」でした。何を聞いても答えて下さる寺西さんに、尊敬と感謝をし、楽しい和歌山を後にしました。
 

 

 

 
久敬会

久敬会総会・懇親会のご報告

2023年10月30日(月)更新
◆久敬会総会・懇親会のご報告◆
10月28日(土)新阪急ホテルに於いて、久敬会の総会・懇親会が開催されました。
写真は会場の様子と、講師の西岡さん、最年長参加者の今枝さんです。
詳細は後日掲載する予定です。
2023年10月30日




久敬会

ミニ講演会Ⅲ「原子力や放射能に一言」のご報告

2023年02月13日(月)更新
2022年度イベント第3回  ミニ講演会Ⅲのご報告
  • 演題:原子力や放射線に一言  
        ~何でも言うてください~
  • 日時:2023年1月21日(土)14:00~16:00
  • 講師:高木郁二氏(高31回)
  • 参加者:33名(会場25名,オンライン8名) 

昨年度、オミクロン株感染拡大の影響で高木さんのミニ講演会が中止になってしまいましが、今年度、また快く引き受けてくださいました。
 高木さんは講演会参加者に対して事前にアンケートを実施し、関心の高い話題に沿った内容で講演してくださいました。
鉄腕アトムの話から始まり、「放射線の危険性」、「原子炉の安全性」、「核廃棄物の問題」、「エネルギー問題」等、専門家(原子力、核融合)の立場からわかりやすく説明していただきました。また、原子力、放射線に関する日常生活の心配事から専門的な事まで、普段なかなか聞けない質問、疑問について答えてくださいました。
 
久敬会

久敬会イベント第4回 ミニ講座&トレーニングのご報告

2023年02月08日(水)更新
2022年度イベント第4回 ミニ講座&トレーニングのご報告
  • 演題:“のど上げ体操”で誤嚥性肺炎予防!
  • 日時:2023年2月4日(土)14:00~16:00
  • 講師:小林優子氏(高36回)
  • 参加者:39名(会場 36名, オンライン 3名) 

のど上げ体操とは、「飲み込み(嚥下)」を意識的におこない、飲み込む力を強化する訓練です。嚥下の仕組みを詳しく説明していただき、トレーニング方法を教えていただきました。
 老化による嚥下障害を治療することはいろいろな要因があってとても難しいそうです。
従って嚥下障害を予防することが重要になってきます。そのためには、早めに訓練を始めて40歳頃から衰え始める飲み込みに関わる筋力を維持・向上させる事が大切です。参加された皆さんは、自分の飲み込み力をチェックし、トレーニング方法を学んでおられました。
長く続いているマスク生活で嚥下障害は増えているそうです。また、いびきをかく人も要注意。のど上げ体操は嚥下トレーニング協会のWebサイトで学ぶ事ができます。  
久敬会

ミニ講演会Ⅰ「宝塚の組織、108年の歴史、初日までの流れ」

2023年02月08日(水)更新
2022年度ミニ講演会Ⅰのご報告
  • 演題:「宝塚の組織、108年の歴史、初日までの流れ」
  • 日時:2022年11月19日(土)14:00~16:00
  • 講師:太田健氏(高40回)
       宝塚歌劇団所属の作曲家・編曲家
  • 参加者:56名 オンライン配信なし
  • 概要:
     新型コロナ感染症の流行などの理由で延期になっていた太田健先生の講演会がようやく実現しました。今回の講演会は、女性の参加者が多く、いつもより華やかな会だったと思います。年間280万人の観客を動員する宝塚歌劇団は108年の歴史があり、その組織や公演形態などをわかりやすく説明していただきました。とくに公演が始まるまでの流れやお稽古の進め方、作曲家としての関わり方はとても興味深いお話でした。
     宝塚はお芝居(ミュージカル)とショーの二本立ての公演が主で、太田先生はお芝居を担当されることが多いとのことです。お芝居は、セリフに合わせて曲を作るので、台本がないと曲が作れないのだが、演出家からお稽古の前日に台本がFAXで送られてくることもしばしばあるそうです。公演時間が決まっているため、秒刻みで曲を作ったり、様々の時代や国(日本、中国、フランス、イギリス、ジョージア・・・)の曲を作ったり、稽古期間が限られている中で、演出家の要求を一つずつ解決しながら初日を迎えられるそうです。太田先生の頭の中には音符がいっぱい詰まっているようです。
     宝塚の公演プログラムには、作曲・編曲・音楽監督として必ず太田先生の名前が記載されています。皆さんも、太田先生の作られた音楽を堪能するために、宝塚歌劇をご覧になってみてはいかがでしょう。

久敬会

ミニ講演会Ⅱ「鉄道150周年 関西の鉄道よもやま話」のご報告

2022年12月21日(水)更新
2022年度 ミニ講演会Ⅱのご報告
  • 演題:「鉄道150周年 関西の鉄道よもやま話」
  • 日時:2022年12月10日(土)14:00~16:00
  • 講師:伊原薫氏(高47回)
  • 参加者:30名(会場参加)+12名(オンライン参加)
     
 
今年は、日本で鉄道が走り始めて150年になるそうです。鉄道ライター、カメラマンとして活躍されている伊原さんにご講演をいただきました。100枚以上のスライドを準備していただき、関西の鉄道の歴史やミステリー、私鉄同士のバトルなど、盛り沢山の内容を裏話も交えて紹介していただきました。おすすめの観光列車の紹介もあり、是非、乗ってみたいと思われた参加者も多数おられたのではないでしょうか。
また、伊原さんはテレビにも時々出演され、「鉄道はおもしろい」、「身近な鉄道にこんな秘密が隠されているんだよ」等を伝えたいと思って活動されているそうです。
 今回のミニ講演会には、小学生の参加者が2名、子鉄からの質問もあって和やかな講演会になりました。
 
※講演で使用された資料のうち、著作権・個人情報上問題ないものについて掲載しました。画像を拡大してご覧いただけます。
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久敬会ミニ講演会Ⅱのご報告

2022年01月27日(木)更新
2021年度イベント第3回 ミニ講演会Ⅱのご報告
  • 演題:「身近な宇宙、遠い宇宙」
  • 日時:2022年1月22日(土)14:00~16:00
  • 講師:飯田浩氏(高30回)
  • 参加者:42名(オンライン受講)
 
 今回は東京からのリモート講演という新しい試みがなされました。さらにオミクロン株感染拡大の影響で直前に久敬会館が使用停止になったため、オンライン受講のみという形での実施になりました。急な変更でご迷惑をおかけした皆様には申し訳ありませんでしたが、お陰様で特に混乱はなく無事終えることができました。
 
 講演では長年の人工衛星開発従事の経験を基に、宇宙や宇宙開発、宇宙利用に関する内容を豊富な資料を示しながら丁寧に分かりやすく説明いただきました。また限られた時間の中で大変多岐にわたる内容の網羅がありました。宇宙は遠いもの、遥かなものというイメージに変わりはないものの、宇宙との心理的な距離が縮まった受講者も多かったように思われました。
 講演終了後、これも初めてのパターンですが、記念にスクリーンショットを撮ってお開きとなりました。
 
*講演で使用された資料のうち、著作権・個人情報上問題ないものについて掲載しました。画像を拡大してご覧いただけます。
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久敬会ミニ講演会Ⅰのご報告

2021年12月23日(木)更新
2021年度イベント第2回 ミニ講演会Ⅰのご報告
  • 演題:「"日本近代水泳発祥之地"の記念碑がどうして茨木高校にあるのか?」
  • 日時:2021年12月18日(土)14時~16時
  • 講師:藤井泰則氏(高17回)
  • 参加者40名(会場:34名、オンライン6名)
  

  3年前に久敬会事務局に勤務されるようになった藤井さんは、ある雑誌の名門高校の校風に関する特集記事に注目されました。茨木高校編にあったのは「二兎を追うたくましさ、川端康成、大宅壮一、杉本伝」という見出し。杉本伝に関する著書がないことを残念に思われ、その功績をまとめ顕彰することに使命感を覚えられました。そしていろいろ調べまとめたものを『杉本伝 水泳日本の生みの親、高石勝男とオリンピックへ』(※)というタイトルで上梓されました。
 その内容を丁寧にわかりやすく説明いただき、茨木高校に「日本近代水泳発祥之地」の記念碑が建立されたのはもっともだと皆さんが思われたようです。川端康成や大宅壮一のエピソードも交えられ、偉大な先達の存在を再認識させられた一日になりました。
 
 講演終了後、オンライン受講者は引き続き水泳や校内点描映像(高25回安田事務局次長編集)の配信を受け、会場参加者は記念碑やプールなどの校内見学ツアー(高33回本菅教諭・高42回圓入教諭案内)に出かけました。厳しい寒さでしたが、移転改築後の学校に入るのは初めての人がほとんどで、昔を思い出しながらその様変わりした光景を楽しんでおられました。
 今回初めてオンライン配信を行いましたが、機材不調のため音声が聞きづらいものになったことをお詫びいたします。

(※)『「杉本伝 水泳日本の生みの親、高石勝男とオリンピックへ』は、アマゾンで「杉本伝」と検索して購入いただけますが、久敬会館にもストックされていますのでお求めいただけます。

◆当日の講演の音声に画像を追加した動画(51分)を作成しました
 YouTubeで視聴できます。https://youtu.be/mXKnA8XKczQ
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久敬会イベント第1回 ハイキングの報告

2021年11月25日(木)更新
久敬会イベント第1回 ハイキングの報告
 
近江富士(三上山)と、いにしえの磨崖仏群をたずねるハイキング 
  • 日時 2021年11月21日(日)
  • 案内人 岡田敏昭氏(高38回)岡田知子氏(高39回) 参加者20名

 2017年、2019年秋に続いて3回目の開催となる岡田夫妻のガイドによるハイキング。今回は滋賀県の「ご当地富士」三上山登頂とそこから北へ少し足を伸ばして鎌倉時代・室町時代の摩崖仏を訪ねました。今回は標高差330m、距離約7kmのバラエティに富んだコースで、岩場、急登、尾根道、絶景を楽しみました。
 
 朝9時、野洲駅からバスに乗り、御上神社前で下車。岡田ガイドから今回のルートと感染症対策の説明を受けて出発。御上神社に参拝した後登山道起点から猪よけのゲートを抜けて、いきなり始まる石段の急登に息を切らします。二越で少しかすんだ比叡山や音羽山の展望を楽しみ、「割石」に到着。ここでは身体の幅ぎりぎりに迫る岩の裂け目をすり抜けます。日頃の行いが悪いとこの石に挟まれてしまうとのことで、皆さんドキドキしながら通過しました。「今回最大の難所は無事通過できました」という岡田ガイドの言葉に一同安堵の表情。
 
 しかしこの後も実は気の抜けない険しいルートが続くのでした。手すりのある岩場の厳しい急坂を登ると頂上直下の展望台に到着。比叡山や湖南アルプス、比良山系の山々と眼下に広がる晩秋の湖国を楽しみながら一休み、ここは多くの登山者でにぎわっていました。その後三上山山頂を通過し、道は急勾配の下りになります。滑らないように気をつけながら北尾根縦走路に入ると、先ほどまでとは打って変わって、足元は砂礫となりまわりは赤松の明るい林に変わりました。何度もアップダウンを繰り返しながらようやくたどり着いた古代峠で昼食休憩をとりました。
 
 その後、妙光寺山磨崖仏を目指してもうひとがんばり。巨岩が点在する急勾配のアップダウンの次はロープの張られた急坂を下って、岩神大龍神の岩屋に到着。その先に目指す摩崖仏が現れます。鎌倉時代の作とのこと。お地蔵様を拝んだのち、シダに覆われた沢沿いのしっとり湿った道を下って、最後の目的地福林寺跡摩崖仏を目指しました。昔お寺があったという広大な林のあちこちに室町時代初期の作とされるたくさんの石仏が私たちを迎えてくださいました。やぶ蚊に刺されながら摩崖仏を拝見した後、野洲中学校前バス停から野洲駅に戻ってきました。
 
 道中岡田敏昭ガイドからは、靴の履き方と靴紐の締め具合や山での水分の取り方などの登山の基本から、草木の話、神社や摩崖仏の解説が、ジョークまじりで次々飛び出し、参加者一同疲れも忘れ、楽しく歩き通すことができました。また、知子ガイドのきめ細やかなフォローで怪我なくイベントを終えることができました。
 岡田様、参加者の皆様、ありがとうございました。
紅葉と三上山 御上神社参拝 最大の難所 割岩
最大の難所 割岩  岩場の厳しい急坂を登る 山頂直下の展望台
三上山 山頂 岡田ガイドの話を聞く 妙光寺山磨崖仏 
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